[ノート]国立民族学博物館にて、イスラム写本の調査を行いました。2017.5

[ノート]国立民族学博物館にて、イスラム写本の調査
大学共同利用機関法人 人間文化研究機構|国立民族学博物館において、イスラム写本の検索を行ったところイラン帝国の写本が1点見つかり熟覧を依頼した。
 本ノートは、その拡大撮影を行った記録である。その他、インドのサンスクリット写本も調査を行った。
調査日時:平成29年5月23日
調査対象:コーラン(写本)、イラン帝国<使用>、(標本番号 H0012302)
イスラム暦1121年(西暦1709年)の写本
幅:22 (cm)×厚み:5.2 (cm)×高さ:34 (cm)/1.87 (kg)
標本名 コーラン(写本)、民族 イラン;Iran<使用>
[写真1]コーランの外形。

 

[写真2]もともと、紙の表紙の上に、擬革紙が貼ってある様子。

 

[写真3]コーラン、見開き。かなり使われた様子。

 

[写真4]携帯顕微鏡による撮影(赤がスケール。横の赤線が3mm。赤丸点が、1mm間隔)

紙密度が高く、繊維以外の混入物がある。

 

[写真5]紙には、青い繊維が混入する。

 

[写真6]紙には、赤い繊維が混入する。

 

[写真7]文字の様相。拡大率は少し引いた写真。

 

[写真8]文字の様相。拡大率は、少し引いた写真。金は良く輝いている。

 

[写真9]装飾枠の拡大写真。青い顔料の中央に細い線の痕跡。

[写真10]装飾枠の拡大写真。おそらく金泥か。

 

[写真11]透過光による撮影。おそらく金泥か。截金ではない。

 

[写真12]紙に、混入したもの。

 

[写真13]飾り文字。

 

[写真14]飾り文字、拡大。(赤がスケール。横の赤線が3mm。赤丸点が、1mm間隔)

 

[写真15]紙の縁。かなり使用されたことがわかる。

 

[写真16]中央に、元々の表紙の文様の痕跡が残る。

 

[写真17]文字の様相。拡大率は、少し引いた写真。
[写真18]透過光にて、紙の質を見る。直線的な簀の目が見えるが、間隔はややバラツキがある。おそらくの竹やカヤなどの簀か。紙漉きにも、多少ムラが入る。

 

[写真19]文字の様相。拡大率は、少し引いた写真。

謝辞
本調査は、国立民族学博物館 情報管理施設・企画課・標本資料係:西澤昌樹様、星川真子様、石田糸絵様にご協力頂いた。