【公開講座】愛知芸大生とブックディレクター幅允孝が考える新しい県図書と公共図書館の姿

2020年2月7日、芸術講座「愛知芸大生とブックディレクター幅允孝が考える新しい県図書と公共図書館の姿」を実施した。
幅先生の本との出会いを作るお仕事の講演と、愛知県図書館でのリサーチを経て愛知芸大の学生達が様々な提案。

 

 

愛知県立芸術大学と愛知県図書館の協力により、2020 年 2 月 7 日(土)17:30から19:00、県図書館においてブックディレクターの幅允孝氏をお招きし公開講座を実施した。

幅先生に、公共図書館の現在をお話しいただくとともに、愛知県立芸術大学学生と一緒に考えた図書館の未来を報告した。
本講座は、幅氏と本学図書館及びデザイン専攻柴崎幸次、夏目知道が共同で企画を行った。

幅先生のプロフィール

愛知県津島市生まれ。有限会社BACH(バッハ)代表。ブックディレクター。

未知なる本を手にする機会をつくるため、本屋と異業種を結びつける売場やライブラリーの制作をしている。最近の仕事として札幌市図書・情報館の立ち上げや、ロンドン、サンパウロ、ロサンゼルスのJAPAN HOUSEなど。その活動範囲は本の居場所と共に多岐にわたり、編集、執筆も手掛けている。著書に『本なんて読まなくたっていいのだけれど、』(晶文社)、監修した『私の一冊』(弘文堂)など。早稲田大学、愛知県立芸術大学非常勤講師。

幅先生の講演のあと、3 名の学生が「県図書館をよりよくするアイディア」を発表した。

県図書館1階ロビーは、2018 年 3 月に本学デザイン専攻のプロジェクトのもと 「Yotteko(ヨッテコ)」という開かれた空間に改修された。

 Yotteko のデザインを館全体に浸透させ、統一感のある明るい館にする案。散漫になりがちな掲示物や壁面展示をスッキリ見せるツールの提案や、児童図書室の提案として秘密基地みたいな図書室、本の表紙を見せて展示された本の方が手に取りやすいことに着目し、図書館上部の空間を活用して多くの本を見せることができるツリー型の展示架を提案。また、読書の楽しさを視覚化する試みとして、読んだ本のジャンルによって変わっていく虫を育てる「本の虫キャンペーン」などプレゼンテーションを行った。

 

2014年 幅先生とのこれまでの取り組み「ライブラリー in ライブラリー」

 

2014年、愛知県立芸術大学の図書館において、大きな図書館の中に小さな図書館を作る「ライブラリー in ライブラリーをつくる会」を開催した。これは、幅先生の著書、「本なんて読まなくてもいいのだけど」にも取りあげて頂いた。

 

 

2018年 愛知県図書館と愛知県立芸術大学の取り組み、「Yotteko(ヨッテコ)」のデザイン(夏目知道研究室)

アイデアズケッチ

モデル検討

   

原寸モデル検討

 

2019年 愛知県図書館との取り組み、11月のリサーチ

図書館の協力も得て、館内を幅先生と一緒にリサーチを行う。

2020年 スカイプでのミーティング

1月初旬、幅先生とスカイプにてミーティングを行う。

 

2 月 7 日、芸術講座当日

会場には、多くの方が来場して頂きました。